第11章 君のくれた笑顔を君に
「そ、それで…肝心の楓はサイのこと…ぶっちゃけどうなの?」
テンテンちゃんが聞いてくる
「サイのことは……
サイのことは…どう思ってるのか、わからなくなってきちゃった…。
あの日のことがあってから、目が合うとすっごく恥ずかしくなるし、
あまりに優しくしてくれるからすごくドキドキする…。
でも、思い出すからドキドキしてるんじゃないかなって」
「意識するともうそればっかになるわよね〜、サイも隅に置けないわね。」
サクラちゃんはそういうとお茶を啜って真剣な顔をしていた
(もうここまできたら、みんなに聞いてみてもいいのかな…)
「あの…さ、皆は失恋とか…した事ある?
どうやってみんな立ち直るんだろって…教えて欲しくて…
私はずっとカカシ先生が大好きだったから、
今でも大好きなんだと思う。
でも、彼には好きな人がいるみたいで、ちゃんと心の底から応援したいから
この恋は諦めないとって。
だからといって、このまま気持ちがわからないままサイと付き合うのは嫌なの。
失恋から立ち直るために彼を利用してるみたいで
私はサイのこともすごく大切な友達だと思ってるから…
絶対裏切りたくないし、傷つけたくない…。」
そんな事を話してるとまた勝手に涙が溢れてきた
(どっちつかずで、本当に私、最低だな…)
泣き始める私にわかりやすく焦る周りをみて
大丈夫、ごめん勝手に出てるだけで
と付け足すも一度涙が出始めると止まらず
泣きじゃくりながらこれまでの経緯やサイがくれた言葉などを聞いてもらった。