第11章 君のくれた笑顔を君に
事をまとめると、なんと不運な事に手を繋いでサイの家に歩くところをその日遅くまでリー君の修行に付き合っていたテンテンちゃんが帰り道に、
そして私とサイが手を繋いで私の家に朝帰る所を急遽足りなくなった花を摘みに行く途中だったイノちゃんに見られていたという。
(よ、よりによってこの2人〜〜〜!!泣
とくにイノちゃんんん〜〜〜!)
彼女にバレれば広まるのは一瞬だろう。
(なんならもう同期のみんなにバレてるよね。うん。)
夜手を繋ぎながらサイの家に行って、朝私の家に手を繋いで帰るところを見られたら弁解の余地もない事くらい私でもよくわかる
「あ、あの…そんなに大きな声で話しちゃ…」
ヒナタちゃんは盛り上がる3人を抑えながら
それでも、あ、あの…本当なの?と聞いてきた
「木の葉に戻った瞬間抱きしめてたし、サイが楓の事すごく気にかけてるのはわかってたけど…楓、カカシ先生が好きだったんじゃないの…?」
失恋直後の私を知っているサクラちゃんは少しだけ心配をするように聞いてきた。
「か…カカシ先生のことは……本当にずっと大好きだったよ。」
「……過去形…って事は今は好きじゃないって事?」
テンテンちゃんがすかさず聞いてくる
「あ、ううん…。諦めようとは思ってるし、ここ数日修行のことしか考えないようにしてたから…わからないの…
サイはあの日、失恋した私のことすごく心配してくれて…あまりに泣いてる私が落ち着くように近くにサイの家があったから、連れてってくれたの。」
その日のことを思い出すと失恋のことを思い出してなのか胸がキュッと締め付けられる
(やっぱり、まだ好きなんだな…)
「それで朝帰りって…2人に何があったのよ?」
イノちゃんは前のめりになりながら聞いてくる
「そ…それで…サイには……こ…告白されて…そ、その….
その日のことをかなり小声で話すと
「「「き、キスぅ〜!?!?」」」
ヒナタちゃん以外の3人が同時に大きな声を出した
「あぁぁぁ!!!おねがい、みんな、ボリューム!!!」
私と何故かヒナタちゃんまで真っ赤になって3人を落ち着かせた
恥ずかしくてたまらず顔を手で覆う私に、ご、ごめんと3人は私に声をかけた