第11章 君のくれた笑顔を君に
それから3日間、サイのこともカカシ先生の事も今は考えず、修行に集中しようと決めて試行錯誤していた。
あれからサイは時々すごく優しい目で私を見つめていたり、かすり傷で凄く心配してくれたり少し過保護になる以外は仲の良い友達のように接してくれていた。
カカシ先生も勿論私が失恋した事も知らない為、修行に勤しむ私に対して先生として真摯に向き合ってくれていた
ただ、事件が起きたのはその修行が終わった後だった。
「ふーー!疲れたぁぁ〜。毒のある植物の種とか一部さえあれば、毒の強さによるけどちゃんとわざとして成り立つようになってきたな!」
「お疲れさん。いつも頑張り屋のお前だけど、最近はいつにも増して修行頑張ってるね」
カカシ先生はそんな事を言いながらいつものように頭をくしゃりと撫でてきた
(もう、これがあるせいでちゃんと諦めつかないのにな。)
そんな事を思っていたらサクラちゃんがすごく高めのテンションで私に近づいてきた
「楓〜!!!!今日の修行おわった!?今日暇!?!?」
「あ、サクラちゃん!お疲れ様。ちょうど終わったところだよ。今日は特に予定な……
「良かった!このあと団子屋さん行こっ!!奢るから!…あっ、カカシ先生いたんですね。そういう事なんで、楓借りていきますね〜!!」
私がちゃんと言い終わるよりも先に早口でそういうとものすごい速さで引っ張られながら私はサクラちゃんとお団子屋さんに連れてかれた。
「な、なんだ……?」
後ろでボソッとつぶやく先生の声が聞こえた気がした