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【イケメン戦国】夢と知りせば覚めざらましを

第15章 【信玄編・前編】


─── ◇ ─── ◇ ───


その夜、竜昌は安土城の自室で、故郷の姉にあてて文を書いていた。

【姉上様 お変わりなくお過ごしでしょうか
私もようよう安土に馴染んで参りました

     ─中略─

時に 此方では山葵が人気だと聞き及びました
就きましては… 】


─── ◇ ─── ◇ ───


一方その頃、佐助も安土城下の隠れ家で、幸村にあてて文を書いていた。

【拝啓 ズッ友よ
八日に安土に到着し候
こちらは問題なくやっている
お前の主は相変わらずだ
初日から標的を完璧に口説いている
全くもって見習う所しかない】

「はーっ!?」

幸村はその文を読むなり、くしゃくしゃと丸めて火鉢に放った。

「口説くのは想定内だけど!もっと役に立つ情報よこせよ!このぼんくら忍者!」

幸村の罵声は、春日山の夜空に虚しく吸い込まれていった。


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