第12章 【秀吉・後編】※R18
「…竜昌」
秀吉は、まるで噛みつくような勢いで、今までよりもさらに深く竜昌に口づけた。
「アッ…ンッ」
二人の唾液が混じりあう水音と、途切れ途切れの荒い吐息が、静かな夜の部屋に響きわたる。
くちゅり… くちゅり… じゅっ…
「ハッ、ハッ、竜昌…」
何度も角度を変えながら唇を割って侵入してくる秀吉の舌に、竜昌はおずおずと自分の舌を差し出し、からませた。
秀吉がいたずらにその舌を甘噛みすると、竜昌は腰から下が抜けそうなほどの快感に襲われ、思わず声をもらした。
「ンッッあんっ」
その喘ぎ声にさらに焚きつけられた秀吉は、竜昌の耳に唇を寄せると、余裕のない声で囁いた。
「今からお前を抱く。…いいな?」
竜昌はその言葉の甘い響きとは裏腹に、ぎゅっと目をつぶって全身を強張らせ、小さく頷いた。
『これは…やっぱり生娘なんだろうな…』
秀吉は、竜昌の耳朶にそっと口づけた。
「大丈夫、全部 俺に委ねて…」
耳を通して直接神経をくすぐるような低音の響きに、竜昌は全身が粟立つのを感じた。
「やっ秀吉様、くすぐっ、…ンッ」
身体をよじらせる竜昌を押さえつけ、秀吉はなおも耳を愛撫しつづけた。耳朶を舌で弾き、耳の輪郭に舌を這わせ、尖らせた舌先で耳孔を犯す。
そのまましばらくすると、あきらかに竜昌の声色が最初とは変わってきた。
「はぁ、ん…あっ、…ああっ」
耳への刺激でびくびくと跳ねるように反応していた竜昌の腰が、やがて柔らかくうねりだした。
「…耳、いいのか?」
ささやく秀吉の声に、再び背筋がびくりと跳ねる。
「ンッ、秀吉様…そこで喋ら…ないで…くだ…」
「どうして?こんなに可愛い声で啼くくせに」
「アァッ」