第7章 太宰兄弟
僕達に仕事が入った…面倒。
太「国木田くんはなんて言ってた?」
主「仕事…この近くの喫茶店で密売の密会が行われるらしい。」
喫茶店を選ぶなんて…何が狙いかは分からない。
でも、僕達に仕事が回ったという事は…異能力者?
太「それは随分と間抜けな連中だね。早く終わらせてデートの続きと行こう。」
兄さんも早く終わらせたいんだ…。
じゃあ早めに片付けよう。
主「うん…着いた。」
密売人らしき他人の近くに座る。
僕は高性能の録音機を使ってその現場を録音する…念の為に。
その間は僕と兄さんが話を聞いている。
密A「今回の件ですが…」
何やら話が始まったようだ…。
僕と兄さんはそれぞれ注文した飲み物を飲んで話を聞いている。
密B「〜についてはアイツらに絶対に嗅ぎ付けられてはならない。」
アイツら…?
嗚呼、成程。
密A「アイツら…とは?」
見たところ片方は新人か…。
密B「ポートマフィアと武装探偵社だ。」
密A「何故です?」
密B「当たり前だろう、アイツらは異能力者の集団だ。武装探偵社に捕まれば軍警に渡される、ポートマフィアに捕まれば間違いなくこの世にはいられなくなる…。恐ろしい集団だ。」
目の前で言えるなんて、身の程知らずも程々にして欲しい…。
彼等は何処かに去っていく…それを僕達は尾行した。
主「拠点にでも…行くのかな…?」
太「否、その可能性はあるけど低い。」
そうか…僕達がいると分かったからか。
身の程知らずを撤回しよう。
そして来たのはとある倉庫…空気が悪いな…。
密B「そろそろ出てきたらどうだ、武装探偵社の社員さん?」
矢張りバレていたか…。
先に兄さんが出ていく。
太「おやおや、流石。私たちがいると分かって此処へ誘き出したのだね?」
密B「嗚呼、そうさ。我々が営業をする為にまず初めに武装探偵社を壊滅させるのが狙いだ。」
主「そんなこと…出来るの?」
まあ、大方口だけだろう。
密A「お前らをまず先に処分してやる。」
太「やってみなよ…。」
主「やれるものならね…。」
向こうが攻撃を仕掛けてきた。
僕達はただそれを捌いていくだけ、こちらから攻撃はしない。
密A「クソ、コイツら何なんだよ!全然当たらねぇ!」
密B「そんな馬鹿な…あれだけ多くの薬を入れたというのに!」
主「だから味が悪かったのか…。」