第6章 中島敦の初任務
劉娥side
中島くんが探偵社に入った…嬉しい。
これで…仕事が少し楽になる…。
うずまきー
谷「すんませんでした。」
敦「へ?」
谷「試験とはいえ失礼な態度を…」
谷崎くん…律儀、真面目。
中島くんは如何して挙動不審なんだろう…?
谷「ボクは谷崎潤一郎って言います。探偵社の助手みたいな者をやってます…。」
ナ「妹のナオミですわ!」
ナオミちゃん…元気。
敦「谷崎さんは…」
僕はその会話の間、兄さんと話していた。
太「ねぇ、劉娥?」
主「何…?」
太「今日若しかしたら、面倒な仕事が入るかもしれない。」
主「分かってる。その依頼主は…」
太/主「「ポートマフィア(小声)」」
矢張りそうか…嫌な予感はしていた。
そんな時、急に中島くんが話を振ってきた。
敦「そう言えば皆さん、探偵社に入る前は何をされていたんですか?」
恒例の質問か…。
主「当ててご覧?」
太「毎回恒例になっているのだよ、先輩の前職を当てるのが。」
中島くん、君に分かるかな…?
敦「えっと…谷崎さん達は、学生?」
谷「お、当たり。」
敦「いえ、ただ年が近そうだし、ナオミちゃんが制服を着ているので。」
中島くん…勘がいい。
太「じゃあ国木田くんの前職はなんだと思う?」
国「俺のはいい。」
敦「国木田さんの前職…?お役所勤めですか?」
主「惜しい…。」
太「国木田くんは前は高校の教師だったのだよ、数学のね。」
…ぽい。
太「じゃあ私達は?」
敦「太宰さんたち…?」
当ててご覧…?
国「お前達の前職は皆目見当もつかん。きっとろくな仕事では無かっただろう。」
谷「確か、最初に当てられた人に賞金が出るんですよね?」
敦「賞金!?」
中島くんの目の色が変わった…。
チョロい…。
太「そうだ。今のところ誰も当てられていないからね。」
主「賞金は膨らむばかり…。」
太「因みに、私たちの前職は同じだよ。」