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【R18】最高の結婚

第8章 増えた愛


遥side

「よぉ、遥。」

「川口さん!おはようございます!」

「おはよ、遥。」

「山田さんもおはようございます。」

朝食を取るためにぞろぞろと食堂に集まってきた。
ただ、その中には中原さんの姿は無かった。
あの出来事から姿を見なくなった。

「あの。中原さんは今日も居ないんですか?」

「そうみたいだな。」

仕事場には顔を出しているみたいだ。

「なんだ?寂しいのか?」

川口さんと山田さんが心配そうに顔を覗いてくる。

「いえ。・・・僕のご飯が美味しくないのかなって。」

「そんな事ねぇよ。すっげぇ美味いからよ。」

「そもそも、美味しくなかったらこんなに人来ないって。遥が来る前は朝食時間、誰一人としてここに来なかったんだから。」

「それならいいんですけど。」

「・・・よし!俺からあいつに言っておく。遥が寂しがってるってな!だから元気出せ。」

「ありがとうございます。・・・僕、坂間さんの所行ってきますね。」

「おう!」

僕は朝食を持って遼くんの元へ向かった。

ドアを3回ノックし、ドアノブを回す。

「朝食持ってきました。」

「あぁ、ありがとう。」

調べ物をしている手をやめ、すぐにご飯を食べ始めた。

「うん、今日も美味いな。」

「ふふ。よかっ・・・うっ!」

「遥?」

突然、気分が悪くなった。
何かが戻って来る感覚。
吐き気?

そう思い、急いで部屋を出てトイレへ向かった。

「うえぇっ。はぁ・・・はぁ・・・」

急に・・・どうしちゃったんだろう。
・・・まさか・・・ね?

「妊娠・・・ですか?」

「っ!」

振り向くと須賀野さんが立っていた。

「いや、・・・これは・・・違うと思います・・・」

「根拠は?」

「・・・わかりません。けど・・・」

「けど、違うと信じたい。ですか?」

「・・・はい。」

須賀野さんが困ったように眉を下げる。

「遥さん。」

「遥っ!!」

遼君が慌ててトイレに入ってきた。
息を切らしている。

「どうした?!大丈夫か!?」

「だ、大丈夫・・・」

横目で須賀野さんと目を合わせると、ため息をついて、どこかへ行ってしまった。

「・・・部屋に戻ろう。心配かけてごめんね。」

「なんともないならいい。」
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