第17章 演練
「成程な。政府内でそのような事があったとは」
本丸内の縁側で、茶を飲みながら話していた。
あの政府内での出来事。まぁ…要所をかいつまんで、だが。
流石に清磨くんとの…アレ…は、話していないし、山姥切くんもそれに関しては他言していない様だった。
「演練、か。懐かしいな。確かにあれは己が力を試すのにもってこいの場だ。山姥切長義も、主を…そして山姥切を思いやってこそ、その話をしたのだろう」
「あぁ。私もそのように感じた。早速、部隊を編成しその演練というものに臨みたいを思っている」
「そうか」
隣で茶を飲んで話していた彼は、綺麗な所作で茶を飲み干し微笑んだ。
「ならば、俺も共に行こう。主よ。近侍としてこの三日月宗近を連れて行ってくれんか」
先程、鍛刀で来てくれた三日月宗近は、真っ直ぐな眼でそう言い放った。
それから私は演練に連れて行く編成を悩みに悩んで、招集した。
加州清光(隊長)
山姥切国広
堀川国広
燭台切光忠
鶴丸国永
乱藤四郎
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演練会場 内部
ここには多くの審神者と、連れの刀剣男士達がいた。
話には聞いていたが、こんなにも審神者がいるとは…。
年齢も、性別も、多種多様。
連れの刀剣男士も、始めて見る顔も多かった。
そして、良く見る顔でも、着ている衣装が違う者もいて…。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ♡ 極のボクがいる~!! あの衣装、やっぱり可愛いな~♡」
「へぇ、極の僕の装いも中々カッコいいね」
「極??」
「ある一定のレベルに達して、修行に出た刀剣男士は、極、と呼ばれるんです」
「成程。教えてくれてありがとう堀川くん」
「いえいえ。何でも聞いて下さいね♪」
見るもの全てが物珍しくて。
キョロキョロとせわしなく視線を動かす私に、清光くんはふっ、と笑った。