第7章 池田屋
「主!! 主!! 僕のせいで…主…!!」
「しっかりしろ安定ァ!!」
和泉守の大きな声が響き、ハッと顔を上げる安定
「とっとと刀を構えろ!! 死にてぇのか!!」
「で…でも、主が…」
「此処で俺達が折れたら、誰が主を本丸まで連れて帰るってんだ!?」
「!!」
「気ィ抜いて勝てる程、ここは易しくねぇぞ!! 立て安定!!」
「…安定。取り敢えずここの敵さっさと倒して、戻ろう」
「あるじさまはしなせません!!」
「大和守さん、僕が主さんの止血をします! その間…頼みます!!」
「みんな…うん、ごめん…今、戦うよ!!」
そこから…皆の勇姿を、霞む目で見ていた
あぁ、大丈夫だ
皆なら、きっと、無事に帰還する
意識が朦朧とするなか
心は誇らしい気持ちでいっぱいだった
続く