第6章 初陣
「き…聞かないでくれ…」
「こんなの…カッコ悪いよ…」
「状況が全く分からないんだが…」
「乱、何があったんだ?」
「あー…えっと…あはは…」
「…加州、何があった? 隊長だろう? ちゃんと分かるように説明しれくれ」
「…みんな…刀としての自信を喪失しているだけだよ」
「なに? 向こうはそんなに強かったのか!?」
「うん…想像の10倍は強かったよ…主がね」
「は?」
「あるじさま、さいきょうでした。ぼくはなすすべもありませんでした…。ほまれは、あるじさまです」
「…それは本当かい?」
「あぁ、久し振りに陰陽術を使ってな。少々、力を入れ過ぎてしまったようだ」
「主は…別格だ…何が隊長だ…俺なんて…っ!!」
「お、おい加州!?」
「強く…強くならなきゃ…主みたいに…」
「大和守!?」
「あー…あれだな…。取り敢えず。しばらくの間、宇都宮城へ行くの禁止な、大将」
「え」
「それがいいね。宇都宮城へは僕たちだけで行くよ。それが…みんなの心の安寧の為だね」
「え…」
こうして
私は宇都宮城への出禁をくらったのであった
続く