第9章 囲碁勝負ーーーーそして願い
日が沈み空に月が昇る頃、安土城に着いた信長一行は城門の前で馬を止める。
門番「お帰りなさいませ」
秀吉「ああ、お前達もお勤めご苦労さん。悪いが、城内の者に馬を戻してもらう様に言伝てを頼めるか?」
門番「御意。直ぐに伝達致します」
一人の門番が城内へ入り、近くにいた者に伝える。
政宗「ん?はやけに静かだな」
信長「ああ、寝ているからな」
秀吉「は?寝ているのですか…?」
光秀「信長様に凭れて馬上で寝るとは…面白い小娘だ」
三成「ふふ、とても幸せそうに寝てますね。様の寝顔を見ていると、こちらも幸せな気持ちになります」
家康「というか、無防備すぎ……」
馬を戻す者が来るまで武将達は信長の回りに集まり、その腕に抱かれてスヤスヤと寝息をたてるの寝顔を見て、ふっと笑みを溢すのだった。
秀吉「ですが信長様、畏れながら…その状態では馬から下りるのは危険かと」
信長「…確かにな。起こすか」
政宗「おい、,起きろ」
ペチペチとの頬を優しく叩くとは軽く眉間に皺を寄せ僅かに身じろぎする。
「うぅ~ん…政宗ぇ…」
政宗「何だ?俺の夢でも見てるのか?可愛いやつ」
秀吉「何っ?そんな訳ないだろう!俺が起こしてやる」
秀吉は、ゴホンと咳払いをすると.の身体をゆっくり揺さぶる。
秀吉「おーい、。城に着いたぞ。こんなところで寝たら風邪引くから起きろー?」
「秀吉さん…もうお腹いっぱいってば~…」
秀吉「……」
家康「ただ単に満腹になってる夢を見てるだけみたいですね」
光秀「くくくっ…よし、次は俺が起こしてやろう」
光秀はニヤリと意地悪な笑みを浮かべると、そっとに手を伸ばし頬を撫でる。
光秀「、いいのか?そのまま寝ているなら襲われても文句は言えないぞ…?」
秀吉「光秀!!!」
「……っ光秀さん!?だっ駄目です!!…って、あれ?」
一気に目を覚ましたはパチパチと瞬きをし、キョトンとした顔をする。
秀吉・政宗「あ、起きた」
家康「光秀さん、あんた、どれだけ危険人物扱いされてるんですか」
三成「お見事です、光秀様!!」