第8章 ピクニックへ行こう!
「ずっとこんな時間が続けば良いのに」
ポツリと呟いた言葉を拾ったのは隣に座っていた光秀だった。
光秀「お前がいるからこそのこの宴だ。それを忘れるな」
光秀は優しく瞳を細め、そっとの髪を撫でる。
「ありがとうございます。こんな私でも必要としてくれているということが本当に嬉しいし、とても幸せです」
ふんわりとした笑顔を光秀に向け、幸せそうに微笑む。
(が誰か一人を選ぶときが来るならば戦に近いものが起こるだろうな…)
光秀は心の中でそう呟くのだった。
幸村「なあ、。もし『わーむほーる』がまた現れるとしたらどーすんだ?佐助の言い方だと絶対無いとは言い切れねーんだろ?」
幸村の言葉は、どの武将も聞きたくても聞けないことであり、静かにその答えを待つ。
「何がなんでも帰らないって今なら胸張って言えるよ!」
何の迷いもなく真っ直ぐ視線を合わせる。
幸村「そっか」
幸村は、安心したような顔でを見ると栗団子を口に頬張る。
佐助「大丈夫だ、幸。さっきも言ったけど今のところそれらしい兆候は確認できない」
謙信「佐助、その言葉信じるぞ」
佐助「はい。万が一怪しければすぐにお知らせします」
「これからも皆様にはお世話になります!」
にっこりと武将達に眩しいほどの笑顔を向け、頭を下げる。
信長「当然だ。貴様を傍に置いておかなければ俺が落ち着かん」
「ふふふっありがとうございます」
穏やかな笑みを浮かべる全員の回りを、秋の爽やかな風が吹き抜ける。
(みんなが平和な時間を過ごせる日が来るまで私は私の出来ることを精一杯やろう!)
と武将達はまた酒を酌み交わしたり、食事に舌鼓を打っていく。
「…っくしゅん!」
秀吉「っと、大丈夫か?」
三成「そろそろ陽が暮れますね」
政宗「そろそろ戻るか」
気付けば、上の方にあった太陽が山のほうへ傾きかけており、爽やかに感じた風も少し肌寒さを感じるほどに冷えてきていた。
幸村「やっぱ俺じゃなくてお前の方が風邪ひくんじゃねーの?」
「ふふっそう言えばそんな話もしたね」