第8章 ピクニックへ行こう!
信長「構わん。先程も言ったように貴様のための宴だ。好きにしろ」
「ありがとうございます」
は嬉しそうに謙信と信玄の傍へ行き、腰を下ろす。
謙信「漸く来たか、」
色違いの瞳を細め、上機嫌に盃を差し出す。
信玄「謙信も早くに酌をしてもらいたくてウズウズしていたからなー」
謙信「お前と一緒にするな、信玄。斬るぞ」
「ふふふ、お待たせしました、謙信様。どうぞ」
謙信「…ああ」
謙信もまた嬉しそうにに注がれた酒を煽る。
信玄「ところで姫、ずっと聞きたかったんだが、その髪は自分で結い上げたのか?いつもにも増していい女になってる」
「あ、この髪は今朝 政宗が結ってくれたんですよ!簪も、信長様が南蛮の人から先日買ってくれた物なんです」
信玄の盃にお酒を注ぎながらニコニコと答える。
謙信「……」
信玄「へーえ、信長と独眼竜がねえ…どうりであの信長がに酌をさせる許可を出したわけだ」
謙信と信玄が信長のほうへ視線を送ると、信長は不敵な笑みを浮かべ、酒を煽る。
光秀「さすが、と言った方が宜しいのでしょうね」
信長「越後の龍と甲斐の虎にはは俺の持ち物だと知らしめる良い機会にはなった」
謙信「気に入らん…おい、。他に欲しいものはないのか?今度はこの俺がお前が欲しいと思うものを何でも贈ってやる」
「ええっ?!」
信玄「おっと、抜け駆けとはなかなか狡いなー。だが、こんなにも肌をさらけ出すと男はどうしようもなくそそられるから気を付けないと」
信玄は艶めいた視線で見据えると、結い上げられて露になったの首筋をスッと撫で上げる。
「っ…!!」
は首筋への突然の甘い刺激と信玄の甘い音色に肩をピクリと跳ねさせ頬を染める。
謙信「余程、斬られたいようだな、信玄」
あからさまに不愉快な表情で刀に手を置く謙信をは慌ててその手を重ねて止めに入る。
「だっ、駄目です!謙信様!!」
幸村「信玄様…で遊ぶのもいい加減にしてください。見てるこっちがヒヤヒヤして酒もゆっくり呑めねー」
信玄「んー?遊んでなんかないさ。俺はいつでも本気だ」