第1章 秋の訪れ
???「、こんなとこにいたのか。甘味持ってきてやったぞ」
の表情は一瞬で綻んだように満面の笑みを浮かべ、パタパタと駆け寄る。
「やったぁ!!政宗の手作り?!」
政宗「当然だろ」
「ありがとう!政宗の甘味、美味しくて大好きだから嬉しい!!」
政宗「そうか、礼なら口付けで構わないぞ?」
駆け寄ってきたの腰を掴むと、そのまま引き寄せ顔を近付けてくる。
獲物を捕まえた猛獣のような青い瞳に射止められ、は一瞬怯んでしまい、動きを止めてしまう。
秀吉「こら、政宗。は信長様の気に入りで、俺の可愛い妹だ。困らせるんじゃない」
秀吉は眉間に皺を寄せながら政宗からを引き離す。
「もー…政宗…心臓に悪いからからかうの止めてよ」
秀吉「もだ。わざわざ危険なところへ行くんじゃない」
「うー……」
(政宗の甘味にはどうしても釣られちゃうんだよね………って、あれ?)
「ん?秀吉さん?何で信長様の方に私を近付けるの?」
秀吉は政宗からを引き離し、そのままその身体を信長へと預けていくのだった。
(信長様も危険な気がするんだけど……)
光秀「お前は甘味をちらつかされると童か子犬のように尻尾を振って誰にでも着いていくのだろうな」
信長「成程。では、貴様に金平糖をくれてやる。今宵、夜伽しろ 」
「やっぱり!!!」
秀吉により、信長の前へ連れていかれたの顎を掬い上げ、ニヤリと口角を上げて覗き込んでくる。
かっと顔を紅く染め、魚のように口をパクパクさせているの背後から更に声がかかる。
???「あんたら、軍議に行かずにこんなとこで何やってるんですか」
「いっ家康!助けてっ……」
(くれるわけないか……声の感じからしてすごく迷惑って感じだし)
家康「あんたも、いい加減自分の弱さを認めて大人しくしてなよ。政宗さんのそれ、甘味ですよね?」
そう言いながら近付き、政宗から甘味を取り上げる。
政宗「?ああ、に作ってやった」
家康「はい、これ持って早く部屋に行って」