第4章 嬉しいサプライズ
(呑気な顔って言われても嬉しくないけど……信長様がそれでいいって言うんなら!)
「わかりました!」
信長「良い返事だ。では、半月後に出発する。それまでに貴様らは公務を終えろ」
全員「はっ!」
(この時代でもピクニックに行けるなんて楽しみっ!)
ニコニコと笑顔を浮かべながら食後のお茶を啜る。
政宗「ところで。お前が居た時代での『ぴくにっく』ってやつは具体的にどんなことをするんだ?」
秀吉からのお説教をに確認したいことがあると言い早々に終わらせると、うんざりしたような顔で政宗が近付きの隣に胡座をかいて座る。
「ん?特別なことは何もないよ?ただ、家族や親しい友達と紅葉を見ながら他愛もないお話をするの」
家康「何それ……話すためだけに出掛けるとか面倒くさい風習だな」
静かに政宗とのやり取りを聞いていた家康は面倒くさそうに溜め息をつく。
「そう?美味しいお弁当を秋風に吹かれながら食べるのも、すごく美味しく感じるんだよー」
政宗「へぇ……戦場で食ってるのとは違った感じか?」
「全然違うよ!戦場なんて物騒なこと言うの政宗くらいだよ」
ムッとしたような表情を政宗に向け、お茶を啜ると聞こえない程度の小さな声で呟く。
「……ほんと、懐かしいなぁ」
政宗、家康「…………」
「あ!そうだ!半月後に出発なら今依頼受けてる分だけでもキリつけちゃお!!」
突然はっとしたように顔を上げ、湯呑みを置くと早々に立ち上がる。
「では、私はお先に部屋へ戻りますね。信長様!みんな、ありがとうございます!」
深々と頭を下げ、は広間から出ていった。
が出ていったのを見送った秀吉はおもむろに口を開く。
秀吉「は何て言ったんだ?」
家康「…………」
政宗「懐かしいな、とだけだ」
秀吉「そうか…」