第4章 嬉しいサプライズ
秀吉「光秀に政宗。あとでお説教だから覚悟しとけ」
政宗「うわ…最悪だ…」
光秀「お前のせいで夕餉が不味くなってしまったではないか…」
政宗「ちなみに光秀。お前のその丼飯以上に不味いものはない」
政宗と光秀は全身で嫌そうな顔を秀吉に向け、秀吉は当たり前だと言わんばかりにお茶を啜っている。
「ほんとにそう言う冗談いらないから…じゃあ食べても問題ないんだよね……?」
ビクビクしながら武将たちを見渡すと、ニコニコと笑顔を向けている三成と目が合う。
三成「ふふっ大丈夫ですよ、様」
信長「貴様にはこれから話がある。早々に食べ終われ」
いつの間にか夕餉を食べ終えた信長は酒を煽りながらを急かすのだった。
「じゃあ……改めて…」
始めはゆっくりと箸をつけていくだったが、美味しいーっと言いながらあっという間に自分の分の夕餉を平らげていく。
「ふぅっご馳走様でした!」
両手を合わせ、深々と頭を下げるを見て、信長が口を開く。
信長「今宵、この場に貴様を呼んだのは他でもない」
「っはい!」
(そういえばさっき、私に話があるって言ってたよね!何だろう……)
は背筋を伸ばし、信長の座る上座の方へと体を向け姿勢を正す。
信長「半月後、ちょうど山々がいい頃に色づくとの報せが入った。以前貴様が話していた『ぴくにっく』とやらに行くぞ」
ニヤリと口角を上げ、を見据える。
「えっ……ピクニックですか?でも、皆さんお忙しいんじゃ……」
信長「異論は聞かん。これは決定事項だ」
秀吉「茶屋でお前が気にしていた理由はこれだ。お前を驚かせようと皆で準備をしていたからな」
呆然とした顔をしていたの顔は喜びの顔へと変わる。
「っ…嬉しいです!本当に!!ありがとうございます!私にもできることがあったら仰ってくださいね!」
信長「そうだな、貴様はそのままでいろ。それが貴様にできる事だ、」
「私のまま、ですか?」
信長の言っている意味がいまいち分からず首を傾げる。
光秀「くくくっお前はその呑気な顔で待っていろと言うことだ」
「呑気って……」