第6章 時をかけあう恋~呼び名~
あのあと、しばらくしたら本鈴が鳴って……
(私が叫び声をあげていたとき、予鈴と被っていたようで……)
三限目の担当の先生も来たから、私の恋バナ?は、強制終了。
すぐに授業が開始したけど、授業内容は全く頭に入ってこなかった…………。
「(…………恋…?私が?家康さんに…?)」
午後の授業中は、このことについてひたすら考えていた……。
だけど、答えは出ぬまま……
帰り道の今も、ずっと考えている……。
「(………そもそも、家康さんと出会って、まだ半月なんだけど………そんなんで恋に落ちるの?)」
もちろん二人にもそれは言ったけど、『恋に日数は関係ない♡』って言われるし………
「(うーん……そんな風に家康さんのこと、見てないしな……)」
確かに、家康さん絡みで、胸の奥がギューってなることもあるけど……
それが『恋』なのか………
正直、自分のことなのに、全然わからない。
答えが見つからないまま、また同じことをグルグルと考えながら、トボトボと家までの道のりを歩いていく。