第9章 襲撃
月陰 南側
京「んー、なかなか減っていかないねぇ」
「困ったねぇ」と言いつつ、どんどん斬りかかる京楽。
京「まともに動けるのは僕と真咲くんだけみたいだし」
他の隊員は皆、体力の限界。もしくは怪我をしているため動けない。
京「どうしたもんかねぇ」
ザシュッ
このままでは全滅してしまう。それだけは避けなければならない。
京「真咲くん、まだ大丈夫かい?」
「今のところは」
それに、そろそろ〝来る〟だろうから。
そばにあった霊圧が動き出したのを感じて、少し口角が上がる。
「(気づかれない程度に暴れればそれでいい。後は任せることにするか)」
後ろに下がる璃久のと同時に、目の前に人影が現れ、次々と虚を倒していく。
ザシュッ!!
ザシュッ!!
『ご苦労さま。後は任せて』
誰にもわからないように目線を合わせる。