第8章 書類配り
『〝あの日〟からも、零番隊を解散して護廷十三隊に入ってからもずっと会わないようにしてきた。一目でも見たら...昔みたいに抱きついちゃいそうだから』
でも、それは私には許されない。自ら彼を突き放したのは私だから。
『でも...っでも、大好きだったっ...だからっ、巻き込むわけにはいかなかった!!〝あれ〟を引き起こした原因は私だから...』
結果的に瀕死の傷を負いながらも〝それ〟を収めた私は一ヶ月以上眠り続け、目覚めてからもしばらくは床から起き上がれなかった。
彼は見舞いに来なかったし、私も完治しても彼の元には戻らなかった。なぜなら...
彼は私が死んだと知らされたから。
右のわき腹に残る刺傷を触る。
彼に知られてはいけない、絶対に。
握っている手に力を込める。