第24章 最終決戦
それから私は璃咲さんの言う通り、死神になることにした。
1年間、璃咲さんの元で学び、それから真央霊術院に入った。入学前に既に斬魄刀を手に入れてはいたが、それはあまり良くないからと在学中は人目のある所では触らず、璃咲さんに学んだことも知らぬふりをした。
そして、入隊を控えた前夜。璃咲さんは自分のことについて話してくれた。
土御門の跡取り娘であること。
王族特務〝零番隊〟の隊長であること。
何年も昔に死んだことになっていること。
そして、その後に私の所属についても話してくれた。
『蝶羽、あなたは私と同じ零番隊に入隊してもらうわ』
蝶「私が零番隊に、ですか?」
『そう。山じいや霊王と話し合った結果、零番隊に所属するのがベストだと判断されたわ』
「これからよろしくね」と差し出された手をおそるおそる握った。璃咲さんは私の手にもう片方の手を重ねて包み込んだ。
『これは私からのお祝い』
手には雫型の黄色い石がついたネックレスが置かれていた。
蝶「これ.......」
『黄水晶のネックレスよ。霊圧制御装置になっているの。つけてみて』
ネックレスだけでなく、装飾品なんてこれまでつけたことがなかった。初めてつけるネックレスはとても綺麗で、すごく嬉しかった。
『頑張って、五十嵐三席』
蝶「はいっ!!」
私はこの時誓ったんだ。
まだ見ぬ誰かの幸せを壊さないために。
私のように大切な人を失う人を無くすために。
これ以上、悲しみを増やさないために。
そして、尊敬する隊長の支えとなるために。
もっともっと強くなってみせると。
だから私は
「こんなところで負けるわけにはいかないのよ!!」
ネックレスを外した瞬間、抑え込んでいた霊圧が一気に放たれた。