第7章 罠と虐め
山「なにやら大変だったようじゃな」
次の日の朝、執務室に呼ばれたと思うと、山じいが心配そうな顔をしてそう言ってきた。
『なんで知ってるの?』
昨日のことは誰にも言っていないのに......私は。
山「風の噂じゃ」
『そんなわけないでしょ。で、誰?』
山「さてのぅ。そんなことより、卯の花が心配しておったよ」
『烈ちゃんが?』
心配かけたくなくて、昨日のことは烈ちゃんにも言っていないのに。誰だ言った奴は。
山「なんでも、ある人物から話を聞いた瞬間、乗り込もうとしたとか」
『.........蝶羽』
思わずおでこに手を当てる。
蝶羽なら同じ四番隊だし、話す機会もある。
多分朝早くに烈ちゃんのところに行って、話しちゃったんだろうな...
『はぁー、後で顔出すか…』
山「大変じゃのぅ、お主も」