第22章 もう一度 【R18】
─────真夜中
人の気配のない、静寂に充ちた部屋に灯りはなく、ただ窓から入ってくる月明かりが差し込んでいた。
いつもは隣の部屋に母様と婆やがいるのだが、今日だけお願いして自分たちの部屋へと戻ってもらった。
ここにいるのは、私だけ.......
障子窓の近くに置かれた椅子に座り、外を眺める。
その時、待ち焦がれた霊圧の持ち主が障子の向こう側に来たのを感じた。
「璃咲ちゃん.......」
『入って』
障子を開ける音がする。深呼吸して、後ろを振り返り、彼の名を呼んだ。
『久しぶり、春水.......』