第21章 拒絶
それから二週間ほど。
私は一歩もこの部屋から出ていない。怪我自体は烈ちゃんのおかげでほぼ治った。だけど、怖くて出ることができないでいた。
だけど、一週間くらい前に、何故かツインズと蝶羽がこの部屋に訪れるようになった。
朝/空「璃咲姉~~~~っ!!!」
泣きながら突っ込んでくる双子を受け止め、抱きしめると安堵感でいっぱいになり、つい泣いてしまった。
蝶「隊長.......っ」
『蝶羽』
おいで、と手招きをすると、泣くのを我慢して近くに正座した。
頭を何度か撫でてあげると、我慢していた涙が溢れ出して、双子同様泣き出した。
『ごめんね、迷惑かけた』
蝶「うぅぅ.......っ」
しばらくして、涙がおさまった頃、話をするために婆やに双子を預け、部屋には蝶羽と二人っきりになった。
『そう、弦真はまだ見つかってないの.......』
蝶「はい。探してはいるのですが、どこに身を潜めているのか、全く見つかりません」
正直言って、このまま現れなければいいと思ってしまう。
弦真については、まだわからないことが多くある。
何故生きているのか?
この三百年、何をしていたのか?どこにいたのか?
本当に目的は私を手に入れる事だったのか?