第20章 崩壊【R18】
功「それはわかってる。だが、このままじゃいけねぇのはお前だってよくわかってるはずだ。いずれは京楽隊長にだって.......」
「んなことはわかってんだよ.......っ」
壁を拳で叩く。
「悔しいんだよ.......っ!!なんで、あいつだけあんなに傷つかなきゃ行けねぇんだよっ!!なんで、あいつだけ辛い思いするんだよ!!なんで..............
なんで、俺はいつもあいつを護ってやれねぇんだよ.......っ」
護られるのはいつも俺で。大変なことは全て璃咲が一人で背負って。なのに、あいつはいつも気にせず笑ってて。
「兄として情けねぇ.......っ」
功「璃久.......」
涙をこぼしながら、ズルズルと情けなく壁伝いに沈んでいく俺を、功雅は辛そうに見る。
功「それは多分、京楽隊長も思ってるはずだ。俺だってそうだ。昔からあいつのことはよく知ってる。能天気でマイペースで、昼寝とモンブランと京楽隊長とお前が生き甲斐みたいな奴だ。だけど、誰よりも上に立つ器を持っている。だからこそ、一人で抱えて、耐え切れなくなって、壊れていく。それをいつも、お前や京楽隊長が寸前で救いあげてたんだ。だから、あいつはああして笑っていられたんだろ?」