第20章 崩壊【R18】
空「どうして会えないの?僕、璃咲姉に会いたい.......っ」
朝「朝海も会いたい!!」
「まだ傷が癒えてないんだ。卯の花隊長だって言ってただろ?」
空「いつもは怪我してても会えたじゃんか!!」
「今回はとにかくダメなんだよ.......」
朝「なんでぇ~~~~っ!!」
泣き出す二人にどう説明すればいいか頭を抱えていると、真剣に何かを考えていた功雅が顔を上げた。
功「璃久、ちょっといいか?」
「あぁ」
くっつく二人を蝶羽と駿に預け、廊下に出る。
「どうした?」
功「親父さんに頼んで、あの二人を璃咲に会わすことは出来ねぇのか?」
唐突な言葉に一瞬目を丸くする。
功「俺たちみたいな若い男は無理だろうが、蝶羽やあの双子くらいの年齢なら会わせても拒否反応は出ないはずだ」
「たとえ、そうだとしても、こればかりは親父の許可がいる。あそこは許可がなきゃ俺ですら入ることはできねぇ」
邸の女中ですら近寄らせないのに、娘の部下に許可を出すだろうか?ただでさえ、親父は殺気立ってるってのに。