• テキストサイズ

瑠璃色の春 【BLEACH】

第20章 崩壊【R18】



あいつは今、土御門邸の麒麟殿で療養中だ。

麒麟殿は邸の最奥にある。霊王から賜った何層もの強力な結界が張られ、当主の許可がなければ入るどころか、近寄ることすら出来ない絶対不可侵の場所。それと同時に、尸魂界で最も安全な場所だ。


事の次第を聞いた親父は、連れて帰ってきた璃咲をそこに運ぶように厳命し、お袋と婆や以外の者に結界に近づくことすら禁じた。



「あんなにキレていた親父は見たことがねぇ」



璃咲を麒麟殿に連れていった後、親父はその足で瀞霊廷へと向かった。右手には自分の斬魄刀を持って。


殺気がダダ漏れの親父に、その場にいた俺と功雅も慌ててついていった。


黙ってついていくと、親父は一番隊の隊首室へと向かっていく。



バンッ──────!!!



「「「「「!?」」」」」



突然勢いよく開いた扉に、中にいた隊長格はこちらを凝視した。しかし、親父は気にすることなく山じいに近寄る。



伊「邪魔するぜ、じいさん」

山「伊織か。何用じゃ」

伊「頼みがあってな」

山「……申してみよ」



親父は左をちらっと見ると、卯の花隊長を指さした。



伊「まず、そこの四番隊隊長さんを土御門邸に寄越してもらう」

山「なに?」



もはやお願いではなく、これは決定だと言わんばかりの口調だ。

/ 513ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp