第20章 崩壊【R18】
京「途切れた場所は!?」
「こっちです!!」
わずかに残った霊圧だけを頼りに、探し回った。
見つけたそこは、結界が張られ、更地のように見えるよう、入念な術が施されていた。
夜一さんから教わった結界破りの技法を使って破ると、現れたのは古びた邸だった。
浮「この霊圧……」
「間違いない、璃咲だっ!!」
しかし、感じ取った霊圧はひどく乱れていた。
浮「京楽!!」
焦るように中に入っていく京楽隊長に続き、璃咲の霊圧を感じる場所へと急ぐ。
璃咲っ、無事でいてくれ……っ!!
そう祈り、中へと進んで行った。
──────────────────
結果的に言えば、遅かった。
部屋に入った時には、すでに弦真の姿はなく、鎖で繋がれてボロボロになった璃咲に京楽隊長が羽織っている着物を被せているところだった。
無言で枷を外していく京楽隊長を、俺と浮竹隊長は見ていることしかできなかった。