第20章 崩壊【R18】
山「事態は深刻なものである!!旅禍は見つけ次第、抹殺せよ!!」
山「四番隊隊長 卯の花は四番隊舎へと怪我人を移動、治療せよ。その他隊長は旅禍殲滅にかかれ!!」
それを合図に、それぞれ隊首室を出ていった。
誰もいなくなったのを確認し、山じいに近づく。
山「璃咲、お主はどうするつもりじゃ」
『気になるところがあるので、そこに行くよ。霊王はあの六人なら護りきってくれるから』
山「そうか」
『それじゃあ......』
背を向けた瞬間、右手首を掴まれた。
京「僕も行くよ」
『!?』
いつの間にそこにいたの!?
『春水、いつからそこにいたの?』
京「さっきから。それじゃあ、山じい行ってくるよ」
『ちょっ......』
そのまま引きづられるように、外に出た。しばらく歩いて、ようやく止まったところは、あの桜の木の下。
そこでようやく手を離してくれた。
京「どこ行く気だったの?」
振り返った春水は何故か怒っていた。顔は笑っていたけど、目に怒りや苛立ちが見えた。
『どこって、敵のところに決まっているでしょ?』
当たり前だ、というように言うと、より笑みが深くなった。