第20章 崩壊【R18】
〝来る〟
そう本能が告げていた。
「璃咲?」
璃久と蝶羽が作業していた手を止め、険しい顔をして立ち上がった私を訝しげに見る。
「璃咲、どうした?」
蝶「隊長?」
『来る』
蝶「え?」
その瞬間、ものすごい霊圧がした。
璃/蝶「!?!?」
前とは比べ物にならないほどの霊圧。
虚だけじゃないっ。何か、もっと違う…死神に近い霊圧っ。
しかも、並の霊圧じゃないっ。
「璃咲!!」
『瀞霊廷に行くっ!!みんなは霊王を護れ!!』
そばに置いてあった斬魄刀を持ち、窓から飛び出した。
急いで、一番隊隊首室へと駆け込んだ。
『山じい!』
山「璃咲、来たか」
『現状は?』
卯「救護詰所が崩壊。おかげで治療ができない」
弦真のやつ。まずはそこを潰したか…っ。
砕「他にも多数の場所で被害が出ています」
山「零番隊の者は?」
『霊王の守護に行かせた』
山「そうか……」