第18章 嵐の前の静けさ【R18】
京「璃咲ちゃんっ、大丈夫かい!?」
「医者呼んでくるっ!!」と脱いだ浴衣を着直すと、急いで出ていった。
『えっ、いやっ、ちょっと待って!!』
今呼んだら、何してたかバレちゃうじゃんか!!
案の定、慌てて部屋にやってきた烈ちゃんは、部屋と私の状態を見て、後ろにいた春水に真っ黒な笑みを向けた。
烈ちゃんはしばかれ、伸びた春水を放置して、傷を見始めた。
卯「まったく、わかっているの?ものすごい出血だったのよ?こっちが必死になって治療したというのに、あなたときたら…。一体〝何を〟して傷が開いたのかしら?ねぇ、璃咲?」
『ス、スミマセンデシタ……』
卯「今からでも、四番隊に連れて帰りましょうか?あぁ、土御門家でもいいわね。おたくの娘さんは治療中にもかかわらず、彼氏と何をして傷が開いたので、こちらで治療させてくださいと」
「それがいいわね」とにっこり笑う烈ちゃんに、背筋に冷たいものが走った。
『す、すみませんデシタ。オトナシクシマスノデ、ソレダケハカンベンシテクダサイ』
そんなことが両親に知られたら……ひっ、恐ろしいったらありゃしない!!
「しょうがないわね」と烈ちゃんは、それはそれは大きくため息をついた。