第18章 嵐の前の静けさ【R18】
京「もういい、もういいよ、璃咲」
『......っ』
京「ずっと不安だったんだね。僕にも、誰にも言えずに一人で抱え込んで」
『春...水...っ』
京「もう大丈夫だから。ね?」
『うぅ......っ...ぅ......』
怖い。今の幸せを壊されるのが怖い。でも、それは自分が招いた結果だから、誰にも何も言えなかった。
「それはお前が悪い」「お前が償うべき罪だ」と言われると思ってた。
そう言われて当然のことをしたのだから。
決して、自分が不幸だなんて思ってない。
悲劇のヒロインぶって、同情数を集めたいわけじゃない。
可哀想だから、慰めてほしいとも思わない。
助けてほしい、なんて縋りつこうとも思わない。
なのに...