第17章 まさかの事態
でも、今はそれどころじゃなくて。
(『な...んで?隊長...』)
なんで私を刺したの?
驚愕の表情で見つめる私を、隊長は嘲るように、憎むように、見下すように睨んできた。
(弦「なんで、か。くくくっ...あははははっ!!」)
(『......っ』)
(弦「簡単だよ」)
弦真は瞬歩で私の目の前にくると、壁に押し付け、首を絞めた。
(『がはっ......やめっ...』)
(弦「お前が憎いからだよ」)
苦しいのと、隊長の今まで見たことのない表情に涙が零れてくる。
(弦「お前が零番隊に来てから、俺はダメ隊長扱いだ」)
(『そんな......ことっ...』)
(弦「たしかに表立って言ってくるやつはいねぇ。でも...」)
首を絞める力が強くなる。