第17章 まさかの事態
『どういうことっ!?』
「さぁな。それじゃあ、失礼するぜ。お前も限界みたいだしな」
『何を...っ』
一歩踏み出した瞬間、クラっと目眩がして、思わずしゃがみこんだ。
血を流しすぎたか。
未だに流れている血のせいで、血が足りていない。
こんな時に役に立たない身体っ!
いざという時に、思うように動いてくれない身体に苛立ちとやるせなさが募る。
弦「じゃあな」
『待て......っ』
姿を消した弦真を追うために立ち上がるも、目眩が酷く、結局しゃがみこんでしまった。
『はぁ.....はぁ.....』
大丈夫、まだ動ける。
何度もそう言い聞かせる。