第17章 まさかの事態
昔と変わらない、飄々とした態度。笑うとできるえくぼ。
懐かしいなど思わない。ただただ、こいつが仲間を殺したのだと思うと、怒りがこみ上げてくる。
『なぜ、生きている?あの時、殺したはずだけど』
あの時、たしかに殺したと思った。私が倒れた後すぐに駆けつけた璃久と功雅が言うのだから間違いないはずなのに。なのに、
なぜ、生きているの?
そう聞くと、弦真はおかしそうに笑った。
弦「あははははっ、なんで生きてるかって?そいつは…」
『.........』
弦「内緒だ」
『ふざけるなっ』
弦「俺にとっちゃあ、そんな事どうでもいいんだよ。俺の目的はただ一つだけだ」
『目的?』
弦「もうすぐ分かるさ」