第17章 まさかの事態
春水の時も、まるで自分のことのように喜んでくれた。
いつもいつも喧嘩ばかりしているような人たちだったけど、いざって時になると、それまでが嘘のように一致団結する。何も言わなくても、相手の思っている事がわかっているようだった。
弦真もそんなメンバーを見て、いつも微笑んでいた。
なのに、
(「璃咲っ、逃げて!!」)
(「急げ!!霊王を守れ!!」)
(「後は任せて、早く!!」)
私が、彼を間違えさせた。
(「ごめんなさいっ、みんな、ごめんなさいっ!!」)
何度みんなに謝っただろう。もういないとわかっていたのに、何度も何度も謝り続けた。
許されるはずがないとわかっていながら。