第17章 まさかの事態
『なぜ、首だけ斬り落とした?』
殺すのが目的なら、腹を刺すだけで十分なはず。なぜ首を切断したのかが分からない。
しかも、斬魄刀までご丁寧に折ってあった。
『あの時もそうだった…』
あの時も、私たち以外のメンバー全員の首が切断されていた。
『有紗さん、宗次郎さん、雅紀さん...』
心を閉ざした私を救ってくれた大切な恩人であり、仲間。
(「璃ー咲っ!!」)
(「まーた泣いてんかよ、チビ助」)
(「仕方ないなぁ、璃咲は」)
『......っ』
変な人たちだったけど、優しい人たちだった。それと同時に、とても厳しい人たちでもあった。
悔しくて泣いていれば「強くなれ」と言われた。
嬉しくて泣いていれば「よかったね」と頭を撫でてくれた。