第17章 まさかの事態
「周囲を捜索しましたが、首は見つかりませんでした」
『そうか』
「はい。しかし、こんなものが」
そう言って渡されたのは、一つの煙管。
「単なる落し物でしょうか?」
『いや、これはおそらく...』
あいつから私へとメッセージ。
『やられたな』
「何がですか?」
『いや、なんでもない。私は総隊長の所に行ってくる。君たちは引き続き探していてくれ』
「はっ」
背を向け、瞬歩で山じいのいる一番隊へと急ぐ。
「璃咲様!?」
急ぎ足で突き進む私を見て、急いで近寄ってきたのは副隊長の雀部。
『お久しぶりです、雀部さん。山じいは今どこに?』
雀「今は隊首会中です」
『そうか。なら、好都合』
雀「お、お待ちください!!」