第16章 斬魄刀異聞
恥ずかしすぎる!!
熱を持った顔を冷まそうと、手で仰ぐ。
赤「...璃咲、行くぞ」
『あ、はいはい』
めちゃくちゃ不機嫌な赤に呼ばれ、駆け寄る。
『それじゃあね、夜一、死神代行くん』
二人に手を振り、瞬歩である場所まで急ぐ。
上まで来て降り立ち、敷地内にある目的の場所へと向かう。
?「璃咲?」
『え?』
名前を呼ばれて振り返ると、そこには、
?「あなた、そんな所で何をしているの?」
『母様!?』
こちらを不思議そうに見ている母様がいた。
降り立ったこの場所は私の家である土御門邸だ。そして彼女、土御門 優緋(ゆうひ)は私と璃久の母であり、土御門家当主夫人だ。
四神家の一つ、大琳寺家出身のおっとりとした性格で、
『母様こそ、このようなところで何を?』
優「あ、そうそう。仕事の合間に気分転換と思って歩いていたら、迷ってしまったの」
極度の方向音痴だ。