第16章 斬魄刀異聞
頭に?が浮かんでいる私を見て、赤流姫は口角を上げ「ふっ」と笑った。
「わらわが言いたいのは、死神は斬魄刀のことを理解していないということだ」
『......?』
「斬魄刀とて不満は溜まるものよ」
『赤(せき)も?』
いつものように〝赤〟と呼び、問うと、また「ふっ」と笑った。
「さぁな」
『さぁな…って、教えてくれてもいいじゃん』
頬を膨らませて拗ねると「子供じゃのう」と笑われる。
「安心せい。わらわは十分満足しておる。不満はない」
『ほんとに?』
「あぁ...強いて言うのであれば、京楽のことかの」
『春水?』
なぜに春水が出てきた? あいつは一体、何をしたんだ!?