第16章 斬魄刀異聞
『一体何が起きるの?』
「.........」
赤流姫は黙ったまま手にしている盃を傾け、日の出で時が止まっている空間を眺めている。
『ねぇ....』
「斬魄刀とは死神の魂から形作られるもの」
「聞いてる?」と聞こうとすると、赤流姫はそう静かに言った。
『それは...知っているけど......』
そんなことは死神なら誰でも知っている。
斬魄刀と死神は一心同体。
死神と共に生まれ、死神と共に消えゆく。
それが斬魄刀なのだから。
だけど、それがなんだと言うの?
赤流姫の言いたいことがわからず、首を傾げる。