第4章 解散
『なんかよくわかんないけど、護廷十三隊と協力しろってさ』
「いや、そもそも俺たち零番隊は護廷十三隊とは全く別の組織なんだが」
功「協力しろっていうなら、今のままでも十分だろ。緊急時だけ手を貸せばいいんじゃねーの?」
『私もそう思ったけど、まぁ逆らえませんからねぇ』
そんなはずは無いが気まぐれか、それとも霊王様にしか見えない何かがあるのか。どちらにせよ、私たちはその指示に従うのみ。
『これまでは離殿にいたけど、移動のことを考えて瀞霊廷内に零番隊舎を建てることにしたわ。これからはそこが根城よ』
「離殿は?」
『離殿の管理はそれぞれ信頼出来る者に任せることにします。ただし、週に1度は必ず戻るように。戻らないといけない場合になった時はもちろん戻って良し。そこに縛りは設けないわ。異論は?』
全員の顔を見渡すが、誰も異を唱えるものはいなかった。私はそれに頷き、再び口を開く。
「零番隊についてはおそらくみな知っているであろうと、山じいから聞いている。だが、私たちのことを大っぴらにいう訳にはいかない。今はまだ」
駿「今はまだ、ってことは、いずれ護廷十三隊の前で発表するということでしょうか?」
『えぇ、頃合をみてね』
朝/空「「ほんとう?」」
上目遣いで見てくる双子に、落ち着かせるように頭を撫でる。
『えぇ、ほんとうよ。さっき、四十六室にも行ってきたの』
「だからいなかったのか」
『うん』
璃久は嫌そうな、心配そうな表情をしている。
四十六室に目をつけられている訳では無い(というか、四十六室が私にいちゃもんつけれるわけがない)が、なんとなく気に入らないのであまり好きではないのだ。
『まぁ、そういうわけなの。いい、みんな?』
一人一人の顔を見て微笑む。
「璃咲がいいなら、俺は何も言わない」
蝶「隊長がそうおっしゃるのであれば」
功「本当は離殿の方がいいけど、まぁ構わねぇよ」
駿「異論はないです」
朝/空「「いいよー!!」」
何とか納得してもらえたことで、私も安堵の息を零した。山じいにも視線を向けると頷かれた。