第4章 解散
「「「「「「はぁー!?!?」」」」」
一番隊隊首室。
中には総隊長、山本元柳斎重國と集められた零番隊メンバーがいた。
なぜ、怒号が響いているのか。それは...
「どういうことだ、山じい!!零番隊を解散するって」
蝶「ちゃんとワケを説明してください!!」
功「意味わからねぇ!!」
駿「納得がいきませんね」
朝/空「「どういうこと!?意味わからない!」」
山「いや、だからな...」
副隊長、官席とはいえ、ここにいるのは皆、総隊長よりも遥かに高い霊圧の持ち主。そんな人達が一斉に霊圧を抑えることを忘れ、怒り狂っているのだ。総隊長といえども、体を押し潰されそうなのを耐えるのは辛いものだった。
『理由は色々あるけど、世の中平和になったってことかしらね』
「「「「「「!?」」」」」」
そこにはどこか疲れた様子の璃咲が立っていた。
『みんな、霊圧を下げて。山じいが辛そうよ。みんなのせいで山じいがぺったんこのおせんべいになったらどうするのよ。そんな〝食べたら危険〟って紙を貼っとかないといけない取り扱い激ムズせんべいなんてごめんだわ』
「私たちがここにいるのもバレちゃう」と言われ、6人は渋々霊圧を下げた。
『大丈夫?山じい』
山「あぁ、なんとか...」
「璃咲、お前どこ行ってたんだよ」
蝶「それより、零番隊を解散するってどういうことですかっ!?」
『落ち着いて、蝶羽。順番に説明するから』
気が立っている蝶羽の頭をぽんと撫でると、「すみません」と小声で謝られた。みんなにとって零番隊はもうひとつの家族だからその反応になるのも仕方がない。特に蝶羽は孤児だからその傾向が強い。
『解散と言っても完全に解散するわけじゃない。もちろん零番隊として霊王様の守護はする。私たちはそのための存在だから』
蝶「じゃあ、なんでそんな話に……」
『山じいと話してたんだけど、まず一つは虚の減少と弱体化。この300年ほどで虚は当時と比べてかなり弱くなってる。霊圧様の守護をする存在とはいえ、そんなことでは腕もなまる。極めつけは、霊王様のご意思だよ』
「霊王様の意思だと?」
駿「それはどういう……」
全員が首を傾げる。うん、私も全く同じ反応をしたよ。だって、意味わかんないもん。