第15章 つかの間の幸せ 【R18】
案内されたのは、なんと別邸。
『霧屋』の別邸には六つの部屋があり、その内の一つである『牡丹』に案内された。
「全戸離れのお部屋になっておりますので、周りを気にせずお楽しみいただけますわ」
『は、はぁ...』
ニヤニヤと春水を見ながらそう言う女将さん。
「お部屋にございます檜風呂と露天風呂は、源泉かけ流しの湯になっておりますので、お楽しみください」
「それでは失礼いたします」と女将さんは出ていった。
『すごい広い部屋だね』
「別邸だからねぇ。十畳、十畳、茶室、広縁、檜風呂、露天風呂になってるみたい」
「佳苗さんも一番広い部屋を用意したんだねぇ」と呑気な春水。