第3章 いつもの日常
蝶「あれ?地獄蝶が」
『え?』
横を向くと、地獄蝶が窓から入ってきた。手をかざすと、指の上に大人しく乗った。
「零番隊隊長、土御門 璃咲。早急に総隊長、山本元柳斎重國の元に参上せよ」
『........は?(怒)』
全「(あっちゃー)」
ようやく食べられると思ったら、次は呼び出しですか?あぁ、そうですか。
『あんのジジイっ!!』
「「ひっ!!」」
どうでもいい用件だったら、沈めてやる!!
『行ってくる。功雅と駿、呼んでおいてっ!!(怒)』
蝶/朝/空「は、はい!!」
「行ってらっしゃい」
フォークに怒りに任せてモンブランにぶっ刺し、離殿から霊王宮表参道へと移動すると、下へと下った。
ちなみに、璃咲が出ていった後の零番隊舎では......
「山じい、可哀想だな」
蝶「隊長の霊圧凄かったからねー。総隊長耐えられるかな?」
朝/空「ぽっくり逝ったりしてー」
「「.........」」
朝/空「あははははっ!!」
シャレにならないことを言うな!!
そうなりそうだから心配してるのよ!!!
「おじいちゃん可哀想だねー」と笑う双子を見て、璃久と蝶羽が頭を抱えながら同じことを危惧していたのだった。
「そういや、功雅と駿は?」
朝/空「寝てるよー」
「まだ寝てるのかよ。ったく、起こしてこい」
朝/空「はーい」
仲良く手をつないで執務室を出ていく双子を見送り、ソファーへと座る。
蝶「総隊長はいったい何の用なのかしら?わざわざ隊長を呼び出すなんて。用があるなら向こうから来ればいいのに」
「むこうは護廷十三隊総隊長だからな。そういうわけにも行かないだろ。それに璃咲を呼び出したってことは大切な用件なんだろう。どのみち、許しがなければここまで来ることすら出来ないからな」
蝶「ま、そうね」
すっかり冷めてしまったお茶は苦く、そこに溜まった茶葉を見て、璃久は何となく面倒なことが起こりそうな予感を感じていた。
ギャァーーーーーーっ!!!
痛ってーーーーーーーーっ!!!
そんな叫び声が聞こえたのは、それから少ししてのことだった。