第15章 つかの間の幸せ 【R18】
『それはもちろんだけど…』
本当にいいのだろうか?こんな簡単で。
納得のいかない私を見て、璃久はため息をつく。
『大丈夫だ。不可解な事件が起きているとはいえ、そんな直ぐには何も無いだろうし。あってもすぐに戻ってきてくれればそれでいい』
「だから行ってこい」と言い、璃久はまた褥に寝転がった。
『璃久は良くても、他のメンバーがなんて言うか』
「お前の頼みなら何でも聞くだろ、そういう奴らだからな。それに...」
『それに?』
ゴロンとこちらに振り返った。
『京楽隊長だって二人で過ごしたいんだろうしな』
「お前だってそうだろ?」とまるで見透かしたように璃久は言う。