第15章 つかの間の幸せ 【R18】
「なんだよ、璃咲かよ」
「いってぇ」と顔をゆがめてお腹をさする璃久にさすがに罪悪感が芽生える。
『ごめん...そんなに痛かった?わざとじゃないんだけど』
わざとじゃなかったとはいえ、怪我させたことには変わりないし。
あからさまにショボーンとする私の頭を璃久はくしゃくしゃと撫でた。
「気にすんな。で、なんの用だ?」
その一言で本来の目的を思い出した。
『あ、あのね?実は来週の土日なんだけど、春水に温泉に誘われて...』
昨日話していたことを手短に話す。
「別にいいんじゃねーの?」
『いいの?本当にいいの!?』
「別に」
『別にって、何かあったら...』
「大丈夫だろ。ただし、何かあったらすぐに連絡取れるようにはしとけよ?」