第14章 復縁 【R18】
「璃咲、どうかした?」
『春水...』
彼女の目には涙が浮かんでいた。それを拭こうと手を目元に持っていったその時、
『別れて...』
「えっ...?」
今.........なんて?.........別れてって......言った?
「璃咲...急にどうしたの?」
『ごめん、春水。別れて...』
聞いても答えない彼女に焦りとイラつきと困惑が混ざり合う。
「璃咲......僕が何かしたかい?」
『.........』
「僕が嫌いになった?」
『違っ......そう...じゃないの』
「じゃあ、なんで?」
『......ごめん』
「ごめん、じゃわからない。ちゃんと理由を説明してほしいんだ」
『ごめん...』
ひたすら下を向いて「ごめん」と言い続ける彼女はボロボロと涙を流し、なにかに耐えるように両手を握っていた。
「......わかった」
『え...』
「君がそんなに別れたいなら別れるよ」