第14章 復縁 【R18】
京楽side
朝になり、差し込む光で目を覚ました。
『ん...』
腕の中で猫のように擦り寄ってくる璃咲に思わず微笑む。
相変わらず可愛いねぇ。
気持ち良さそうにすやすやと眠る彼女のおでこにキスをする。
まさか、またこうやって彼女と一緒にいられる日が来るとはね。
触り心地のいい髪を撫でながら、三百年前のことを思い出す。
────────────────
三百年前
〝あの日〟の一週間前。
当時、まだ隊長ではなかった僕は、いつものように待ち合わせの桜の木の下で昼寝をしていた。
『春水!起きて、春水!』
「んー、璃咲ちゃん?」
目を開けると、眉を下げた彼女の顔が広がっていた。
『ごめんね、春水。待たせちゃって。なかなか仕事が終わらなくて』
そう謝る彼女のおでこには汗が滲んでいて、急いで来てくれたのだとわかった。