第13章 暴かれる本性
女好きで、女なら〝誰にでも〟優しい春水が嫌いだと明言するのは珍しい。
『(それにちょっと怒ってる?)』
背を向けているのでわからないが、雰囲気で何となく怒っているのが伝わってくる。
り「どいて...っ、私はその女を殺さないと気が済まない!!」
京「んん~、それは無理かな」
そんな春水の態度にりりかは余計イラついたようだった。
り「なんでよ!!あんたには関係ないでしょ!?」
京「確かに僕には関係ないね。でもさ、愛している女性が目の前で傷つけられそうなのを、黙って指をくわえて見ていることはできないんだよねぇ」
り「愛しているですって?」
馬鹿にするように鼻で笑うりりか。
り「ははっ.......ふふふ...あははははっ!!」
『......っ?』
京「............」
り「バカバカしい。愛?そんなものまやかしよ。愛なんてこの世に存在しないわ......土御門 璃咲」